クリーンルーム内製造工程間移動ケースに貼り付け工程管理 《クリーンルームラベル®》

パーティクル(微粒子、塵埃といったクリーンルーム内の汚染の原因)を「持ち込まない」「発生させない」「堆積させない」「排除する」がクリーンルームの原則です。
クリーンルーム内で使用する備品はクラスに対応した清浄度であり、かつ発塵しない物であることが求められます。クリーンルーム内でラベルを使用する場合も、持ち込むクリーンルームの基準をクリアした清浄度クラスで、自己発塵しないラベルであることが必要です。
クリーンルーム内使用に対応。ラベルプリンターで印字可能かつセパレーターはフィルム系素材。
ラベルシール製作にあたってのお客様からのご依頼、条件の内容
- クリーンルーム内で使用できるラベルであること
- ラベル基材はPETを希望
- コンタミネーション防止対策徹底のためセパレーターをフィルム系素材で
- ラベルプリンター印字できること
- 医薬品製造のクリーンルーム内での工程管理に使用
- 最終的にラベルを剥がせること
以上に基づき、ロット、納期を確認のうえ素材、セパレーター、粘着材の選定と組み合わせを検討しました
ラベル基材はPETを希望。クリーンルームラベル®は用途、ご要望にしっかり対応できる3シリーズ展開
クリーンルーム内へ持ち込む備品は、ホコリや塵が付着していないことはもちろんのこと、備品の材質が発塵しない(ホコリや塵を発生しない)ことが重要です。
越後札紙のクリーンルームラベル®は自己発塵しない材料を使用し製造されており、さらに、加工済みの最終製品を自社開発の除塵装置でイオンエア洗浄し、脱気・二重包装していますので、安心してクリーンルーム内に持ち込み、ご使用いただけます。
クリーンルームラベル®は、3つの基本仕様ラインナップをご用意し、お客様の用途や必要な要件に最適な仕様をご提案します。
まず最初に、ノンシリコーン仕様の必要があるかないかの判断をします。
一般的なラベルのセパレーター(台紙)は、ラベルがセパレーターから剥がれやすいようにシリコーンで剥離処理がなされています。シリコーンは低分子シロキサン発生の原因となります。業種や製造品目によっては、この低分子シロキサンの発生を嫌う場合があり、その場合は
ノンシリコーン仕様のクリーンラベル®「CRL-SF1000」をお勧めいたします。
今回の案件の場合はノンシリコーン仕様の必要はなく、ラベル基材はPETを希望されるので「CRL-GE1000」からさらに仕様を詰めて行きました。
セパレーター(台紙)はフィルム系素材を希望
クリーンルームラベル®「CRL-GE1000」の基本仕様は、ラベル基材「PET」、セパレーター「PET」、粘着剤は「強粘着と弱粘着のいずれかを選択」となります。
今回はコンタミネーション防止徹底のためセパレーター(台紙)をフィルム系素材にしたいとの要望で、CRL-GE1000 の製品構成がお客様の要望とピッタリとマッチいたしました。
ラベルプリンターで管理情報を印字して使用
クリーンルームラベル®「CRL-GE1000」は熱転写式ラベルプリンターでの印字適性があり、ご要望である管理情報の印字が可能です。
ラベルプリンター印字のためには製品は芯管に巻かれたロールという状態でなければなりません。クリーンルーム内で使用するラベルをロール仕上げする際に注意しなければならないのは、芯管の素材です。
一般ラベルでは、ロール仕上げに使用する芯管は「紙管」と呼ばれる紙製の物を使用します。紙製の紙管からはホコリ、塵が発生します。ラベルプリンターにセットしロールが回転することで、紙管とプリンター側のロール回転軸がこすれ、発塵をさらに助長します。
このことから、クリーンルームで使用するロール仕上げのラベルの芯管は紙製の紙管であってはなりません。紙管でロール仕上げをしてしまっては、せっかくのラベル側の清浄度が意味をなさなくなります。
クリーンルームラベル®は、ロール仕上げをする際はABS樹脂の芯管を必ず使用し、ラベルからも芯管からも発塵しない仕様となっています。

クリーンルームでの製品の製造工程移動間の管理に
クリーンルームでの医薬品製造においての製品の工程間移動時に、工程管理のために、移動ケースに管理情報を印字したラベルを貼って使用します。
貼ったラベルは最終的に剥がすため、粘着剤は弱粘着を選択しました。
仕様
素材の種類(紙) | PET |
---|---|
加工方法 | ハーフカット ロール仕上げ |
用途 | 表示 管理 |
印刷方式 | なし |
接着剤 | 再剥離タイプ強粘再剥離 |
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