《企業ロゴステッカー》台紙に商品サイトやSNSへの誘導QRコード印刷
音響機器メーカー様より、展示会や店頭イベントなどで来場者に配布するノベルティ企業ロゴステッカーの依頼をいただきました。台紙(セパレーター)に、製品情報ページやSNSへリンクするQRコードの印刷もしたいとのご要望でした。
配布用ノベルティの企業ロゴステッカーにサイト誘導印刷で情報拡散をバックアップ
- イベントでの配布用に企業ロゴのステッカー
- ステッカーなので全抜き加工で
- ステッカーの仕上がりをマットで落ち着いた感じにしたい
- ステッカー台紙面にサイト誘導QRコードを印刷したい
- ステッカーが貼りやすいように台紙に裏スリット(切り込み)加工
配布ノベルティの定番の一つ、ステッカー
展示会、製品発表、店頭デモ販売など、さまざまな販促、販売イベントで、来場者の方に気軽に配布でき、企業や製品をアピールするアイテムの一つとして、企業ロゴステッカーは高い頻度で採用されます。チラシなどの書類は、不要な場合、抵抗なく処分されがちですが、ステッカーはグッズ的要素が高く、捨てずに取っておく傾向が強いようです。取っておかれるものであれば、何かのタイミングで目にする機会が生まれることもあり、企業認知の一助となりうる可能性があるアイテムと言えます。
ステッカーをもらった方が、そのステッカーをどこかに貼ったとしたら、企業名や商品名の不特定多数への露出の機会も増え、企業認知を高めてくれる可能性も出てきます。
マットな仕上がりの落ち着いた風合いのステッカーに
ステッカーをマットで落ち着いた風合いにしたいとのオーダーに対し、表面加工を施すことで対応しました。ラベル、シール、ステッカーの表面処理加工には、ニスと呼ばれる樹脂製の液体を塗布、コーティングする「ニス引き」や、表面に薄い透明フィルムを貼りこむ「ラミ貼り」があります。ステッカーでは、ラミ貼りを採用することが多く、今回もラミ貼りにての対応を選択しました。
ラミ貼りに使うフィルムには、表面がツルツルして光沢感が出るものと、梨地で光の反射を抑えマットな風合いにするマットPPと呼ばれるものの2種類があり、マットな風合いのステッカーとの要望ですので、マットPPを選択しました。ラミ貼りは、風合いの演出だけでなく、摩擦、汚れ、紫外線などから表面を保護する役割も果たします。
ステッカーの台紙にサイト誘導QRコードを印刷
いろいろな媒体を通じてサイト誘導をし、自社サイトにいかにアクセスをしてもらえるかは、昨今のマーケティングにおいては当たり前かつ重要な課題です。チラシなどの紙媒体の配布においても、QRコードを印刷してサイト誘導し、サイト上でさらに詳細な情報を提供する、アクセスログによりさまざまな情報を取得、分析することで、サービスや製品の強化に繋げることが行われています。
今回のステッカー案件の場合、台紙部分を有効活用し、説明も含めたサイトQRコードを印刷することで、ロゴステッカーとしてのデザインは損なわずに、大切な情報を付加していきます。
ステッカーの材料選定
ステッカーの材料には塩ビ(PVC)がよく使われます。これは、塩ビには耐候性があり、雨や紫外線による経年劣化が少ないという材質の特徴のためです。ステッカーの使用環境として屋外が多く想定されることからこのような選択がなされます。さらに、屋外で太陽光にさらられる場合には、印刷(インク)の耐光性(紫外線によるインク劣化の抵抗力)も考慮に入れ、耐光インクと呼ばれる耐光性に優れるインクを選びます。その上で、表面保護のために紫外線カットの効果があるフィルムでラミ貼りを行います。
屋外や劣悪な環境での使用を想定しないのであれば、キャストコート(紙系素材)を選択する場合もあります。キャストコートの方が塩ビよりコスト的に安価ですので、使用環境とコストを考慮して紙系素材でステッカーを製造するケースもあります。その場合でも、ステッカー用途であればラミ貼りをお勧めします。ステッカーとしての質感が上がりますし、強度アップや摩擦、汚れへの対策になります。
今回の場合は、ノートパソコンの背面や自分の持ち物のような場所へ貼って使うことを想定していたので、塩ビではなくキャストコートを選択し、必要以上のコストをかけない方向で話を進めました。
全抜き加工でステッカーの見栄えアップ
ラベル、シール用途の場合、指定のサイズにカットする加工は「ハーフカット」と呼ばれる方法をとり、ラベル基材のみをカットし台紙はカットせず、ラベルとして使用しない部分は剥ぎ取ってしまいます。その上で、指定枚数が1シート内に収まっているシート仕上げや、芯管に巻き付けるロール仕上げを行います。
一方、ステッカーの場合、1枚づつ配布する、見栄えをよくするなどの観点から、全抜き加工を行うことが多いです。全抜きとは、ラベル基材も台紙も同じ仕上がりのサイズにカットする加工です。余計な台紙部分がなくなり、見栄えが良くなり、グッズとしての価値が上がります。
しかし、全抜き加工をすると、ラベル基材と台紙が同じサイズになってしまうため、ステッカーを台紙から剥がしにくくなることがあります。そこで、後述する裏スリットという加工でデメリットを解消することがあります。
使い勝手を考え、ステッカーの台紙にはスリット加工
裏スリット加工は、多くの場合は原紙(印刷や加工をする前の材料の状態)の時点ですでにスリット加工がなされています。このスリット加工は、材料メーカーで行われ、ラベルを印刷加工する際にわざわざこちらでスリット加工をする必要がない状態になっています。
事前加工された裏スリット有り原紙を使用する際、印刷するデザインには注意が必要です。裏スリット加工は、刃を当てて台紙を押し切るという行為ですので、押し当てた刃の圧力でラベル基材が若干盛り上がっている場合があります。このようなラベル基材に濃い色の印刷をかけた場合、裏スリットされた部分の印刷が若干濃くなったり、線状のもやのようになったりすることがあります。そのような懸念があるデザインを印刷する場合、不具合回避のために、裏スリット加工の入っていない原紙を使って印刷し、印刷後に裏スリット加工を行います。
今回ご依頼のステッカーは、全面黒色印刷でロゴは白抜きで表現するデザインですので、印刷後に裏スリット加工を行う方法をとりました。工程が1つ増えてしまいますが、こうすることで配布ノベルティとしてのクオリティを落とさないことも大切な選択となってきます。
大量のステッカー製造を効率よく行うためのプロのテクニック「点留め」
製造機械は印刷する機構、ラミ貼りをする機構、抜き加工をする機構が一直線のライン上に組み合わされ、パスラインを構築しています。ステッカーを全抜きするということは、ラベル基材、台紙ともに断ち切ってしまうということです。そうすると、パスライン上で全抜きされた個別のステッカーがばらけてしまい、パスライン上にこぼれ、製品の回収が困難になります。そのような状況を回避するため、全抜き加工にはちょっとしたテクニックを使います。
パスライン上で全抜きしたステッカーがバラバラにならないためのテクニックに「点留め」というものがあります。点留めとは、全抜きを行う刃型の1箇所、サイズによっては2箇所程度、刃を潰して切れない状態にし、全抜きをしてもわずかに原紙に繋がった状態にし、製品がばらけることなくパスラインの出口まで流すというテクニックです。
ステッカーの見た目、仕上がりを損なうことのない目立たない場所に、切れていない箇所を作るこのテクニックは、大量にステッカーを製造する場合には欠かせないものです。
使用環境や印刷内容を踏まえた適切な仕様設定
このように、ステッカーといっても、一律に決まりきった考え方でなく、さまざまな要素で選択する材料や工程をきちんと考え設定する必要があります。そうすることで、品質面(屋外で色褪せず長期間使える、不具合要素を回避し綺麗な印刷仕上がりにするなど)、コスト面(必要以上のスペックの材料選定を回避し適切なコストで製作する)の適切なご提案、製品のご提供が可能になります。
越後札紙では、これまでの多くの経験と実績から、お客様のご用途、目的に最適なラベル、シールをご提案します。些細なことでも結構です。お気軽にお問合せください。
仕様
素材の種類(紙) | PP キャストコート |
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加工方法 | ラミネート 全抜き |
用途 | ノベルティ |
印刷方式 | 凸版 |
接着剤 | 永久粘着タイプ一般強粘 |
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