ラベル・シールの素材（紙）

化学パルプ100%でつくられ、表面に塗工処理がなされていない紙。
表面は光沢がなく視覚的に落ち着いた雰囲気。表面処理がなされていない分、紙がインクを吸い込みやすいため、印刷後は色が沈んだ感じになります。そのため写真などのカラー印刷の仕上がりは、アート紙やキャスト紙など表面塗工処理されたものよりも劣る印象があります。文字などが中心の印刷に向いています。

印刷適性を上げるために、表面を顔料で塗工処理された紙。
塗工処理により上質紙と比べると表面に光沢感があり、平滑度（表面のすべすべ感）が高くなっています。紙表面の凹凸が軽減されていて、インクの吸い込み、滲みが抑えられるため、上質紙よりも鮮やかな色の表現に優れ、カラー印刷の仕上がりがきれいです。

アート紙同様に、表面を顔料で塗工処理して印刷適性をあげた紙。
製造過程で、表面に塗布された塗料が乾く前に、加熱しながら平滑なドラムを押し当てることによって、アート紙を上回る強い光沢と平滑度を持たせています。表面が鏡面のように滑らかで光沢があることから、ミラーコートとも呼ばれます。また、各製紙メーカーの商品名からキャスト、グロスなどと呼ばれることもあります。
鮮やかで美麗な仕上がりを求めるカラー印刷に適しています。

長繊維のクラフトパルプを材料とした紙。
紙の強度を保つため、薬剤での漂白工程を経ずにパルプを使うため、紙は茶色っぽい色で、表面にざらつきがあるのが特徴です。多くはダンボール用の紙をはじめとする包装材、緩衝材として使用されます。一方、茶色でナチュラルな風合いが好まれ、印刷の用紙にあえてクラフト紙を使い、雰囲気を演出することも少なくありません。

日本に自生していた植物コウゾ、ミツマタ、ガンピなどを原料に手漉きによって製造されていたのが本来の和紙です。原料や製法、漉き込みのデザインなどにより大礼、雲龍、奉書、鳥の子など多くの種類があります。近年は機械で手漉きを再現したものや、用途によりパルプなど木材量を配合したものも含め、日本の伝統的な風合いを持つ紙を和紙と呼ぶことが多くなりました。
和紙に粘着剤を塗布し、さまざまな目的に応じたラベル・シールとして加工できる原紙も多数開発されています。

和紙風の紙に立体的なヒダやシワシワの加工を施した紙。
一般の紙にはない立体的で独特の風合いがあり、ラッピング、装飾、アート作品などに使われるものから、緩衝材や梱包材として使われるものまで、多くの種類があります。
ラベル・シールの原紙としては、独特の厚みやあたたかみを感じさせる風合いからお酒や食品などの商品ラベルに多く使用されます。

熱によって化学反応を起こし、変色する特殊な薬品が塗工された紙。
無地のラベルにお客様が印字をして使用されるケースがほとんどです。印字には専用のサーマルプリンターが必要となります。
馴染みのあるところでは、スーパーやコンビニなどのレシートに使用されています。ラベル・シール用途としては、コンビニ弁当や生鮮食品の成分表示、消費・賞味期限ラベル、物流ラベルなど多岐にわたり、印字情報が常に変化するような場面で使用されます。

インクジェットプリンターでの印字に適した表面塗工がなされた紙。
弊社が製造したラベル・シールに、お客様がインクジェットプリンターを用いて自社内で印字して使用する場合に、この原紙を使います。お客様の使用用途や必要なラベルサイズなどに合わせ、最適な加工を施したインクジェットプリンター用ラベル・シールとしてお届けします。

レーザープリンターでの印字に適した表面塗工がなされた紙。
弊社で製造したラベル・シールに、お客様がレーザープリンターを用いて自社内で印字して使用する場合にこの原紙を使います。お客様の使用用途や必要なラベルサイズなどに合わせ、最適な加工を施したレーザープリンター用ラベルとしてお届けします。

PETフィルムの表面にアルミ蒸着を施したラベル素材。
金、銀があり、表面がつるつるし光沢のある「ツヤ」と、光沢を抑えさらさらした「消し」があります。
耐久性、耐水性、耐熱性に優れ、機械や家電などの銘板ラベル・シールとして使用されます。また、金や銀のメタリック感を活かし、インパクトや意匠性に富んだデザインを印刷して、POPラベル、ステッカー、商品ラベル、商品パッケージなどとして使用されることもよくあります。
普通に印刷した場合、黒以外のインクは透過して用紙表面の金や銀が影響してしまうため、はっきり見せたい部分、下地が影響してほしくない部分には白インクでベースを印刷します。

ラベルの材料である白コートとは、銀のネーマー（蒸着紙）の表面を白色コーティングしたフィルム素材のこと。コートといっても印刷用紙におけるアート紙やキャスト紙といった表面コートされた紙とは異なります。
白コートは下地が銀のネーマーなので、遮光性、隠蔽性が高く、耐久性にも優れています。下地が透けないようにしたい場合、かつ白地に印刷するフィルム状の商品ラベル、ロゴマークシールなどに適しています。

ベースになる紙にアルミホイルを貼り合わせたラベル素材。
ネーマー同様、金や銀の輝きのある用紙ですが、紙にアルミホイルを貼り合わせているため、ネーマーより平滑度は劣ります。また、紙ベースのため耐水性はありません。その分、ネーマーより低コストで、インパクトのある表現が可能です。

ベースとなる紙の表面にパール顔料を塗工したラベル素材。
名前の通り真珠のようなキラキラした表面をしており、独特の光沢感があります。ギラギラした反射ではなく落ち着きのある光沢感のため、高級なお酒、食品、化粧品などのパッケージラベルなどによく使用されます。

合成樹脂（プラスチック）を主原料に製造された紙です。
紙が持つ特徴（白さ、印刷適性）と、プラスチックが持つ特徴（耐久性、耐水性）を併せ持っています。水で濡れる恐れのある場合や、屋外での使用を目的としたラベル・シールの材料に適しています。

ポリエステルをベースに作られたフィルム系のラベル素材です。
白と透明の２種類があります。耐熱性、耐水性に優れています。耐久性の高さから工業系ラベル・シールの素材として多く使用されます。

塩化ビニルで作られたフィルム系のラベル素材です。
耐候性、耐水性に優れているので、屋外で使用されるステッカーなどによく使用されます。白（ツヤ、消し）、透明が一般的ですが、色のついたものもあり、色で識別する場合などに重宝します。

ポリプロピレン素材の非常に薄い透明フィルム。
印刷後のラベル表面にPPを貼って、表面保護や耐久性アップのために使用されます。

長繊維のパルプを使用したり、特殊な薬品に含浸させたりすることにより、発塵を抑制する処理が施された原紙。
パーティクル（微細な塵、ホコリ等）を嫌うクリーンルーム内に持ち込み使用できるクリーンな原紙です。
越後札紙のクリーンルームラベル® はラベル基材のほか、台紙も無塵紙を用い、クリーンルーム内で製造・加工・洗浄・脱気梱包を行っています。